Scratch オンラインブートキャンプでの気づき
サハラです。
CoderDojo瑞穂で2020年の夏休みにScratch脱初心者イベントを開催しました。 新型コロナで外に出られず暇しているだろう子供たちの時間をプログラミングで奪いたいと思ったのが開催のきっかけです。色々気づきがあったのでブログにまとめます。
5日間のブートキャンプが無事終わりました。8人の初心者6人のジュニアメンターが参加。最後の3日間は子供達だけで運営しました。
— CoderDojo瑞穂 / Mizuho (@DojoMizuho) 2020年8月5日
教える側も、教えられる側も色々な刺激と学びがあった5日間。毎日違うメンバーで教え合うので深く広く交流できました。 pic.twitter.com/eND2qPLXtx
内容
8/1(土)~8/5(水) 10時から17時の間。この間は初心者がZoomやスクラッチのコメント機能を利用して熟練ジュニアメンターにいつでも質問できる。最後3日間は子供達だけで運営。
初心者側の参加者が得たもの
保存方法、スタジオに上げる方法を学べた
本当にScratchを始めたばかりの子はScracthの基本操作について熟練ジュニアメンターから教えてもらうことができました。
作品を存分に改造することができた
頭の中に作りたい作品があっても作れない子が熟練ジュニアメンターからアドバイスをもらい、理想の形へ作品を仕上げることができました。
改造前
改造後
一緒にスクラッチを楽しむ友人が作れた
教え合う中で自然とコミュニケーションを取れ、スクラッチを楽しむ友人を増やすことができました。
初心者の保護者からのフィードバック
保護者からも本当にたくさんの良いフィードバックをもらいました。
「連日参加したことで、経験値が上がり?自信がついた様です。中々親が教えてあげられない分野なので年の近いお兄さんお姉さんに関わってもらって良い経験になりました。 本人からも又機会があったら教えて欲しいと伝えて欲しいと私が夕方帰宅したら、いの一番に話していました。」
「質問に、YYと一緒に考えてくださり、また、とても丁寧にわかりやすく教えてくださり、 YYも大興奮でした。 ZZさんにありがとうございましたとお伝えください。」
「5日間の中で、皆さんとの会話もしたり、操作の質問をしたりして、助けていただきました!作った作品のあげ方も教わり、出来た時には、喜んでいました。」
ジュニアメンターが得たもの
教える難しさを学べた
質問内容が具体的でない場合、質問の意図を聞き出すために何度もヒアリングすることになります。初めは自分も相当にフォローしました。ジュニアメンター側には相手の立場に立つ難しさが要求されます。
たとえば、「キャラクターの動きをスムーズにしたい」が相談内容で、最終的には「キャラクターが折り返す位置を画面外に近づけるため折り返すときの条件式を変えた」になったことがありました。試行錯誤のすえ、ようやく解決に至りました。
教えることを楽しめた
初めはジュニアメンター側に対して、退屈ではないかと心配していましたが、意外にも楽しんでいる子が何人もいました。以下、ジュニアメンターたちの名前の声です。
「5日間とても勉強になりました! そして色々な子とプログラミングの話ができて楽しかったです! 今日も最後まで最高に楽しかったです ありがとうございました!」
「本当に楽しかったです~! みんなで話しながらアドバイスしたり 本当に良かったと思います 閉会式も最高でした はい、XXくん!アドバイスが的確でYYちゃんも嬉しそうでした! YYちゃん凄かったです!質問も沢山してどんどんできるようになってスタジオにも作品UP ZZ君も絶えず質問していてプログラミング大好きさが伝わってきました!楽しそうに作品作っていて説明したらすぐに分かって凄いと思いました!」
「キャンプとっても楽しかったです‼︎」
ジュニアメンター側で協力して成し遂げた、自分の知識が他人のためになった、プログラミング仲間が増えた、などが楽しかったに繋がったのではないでしょうか。
ジュニアメンター側の保護者からのフィードバック
「Zoomをでたときに娘が「楽しかった」って、ちょっと娘が成長した日でした」
「本人、とても楽しかった(!)みんな喜んでくれて嬉しかった、
」
運営に関する気づき
運営に関しての気づきです。良かったら参考にしてください。
資料を用意する
CoderDojo市川真間のスクラッチカードを参加者に渡しました。そのままコピーするだけで作品が作れ、改造へのアドバイスもあります。
http://beyondbb.jp/CDmama/materials/NCVCardALL_201907.pdf
質問会の時間は固定にする
初めは10-17時のいつでも質問できるようにしていましたが、途中で10時、13時、16時に質問したい人が参加できるよう時間を固定にしました。時間を固定にすることで、初心者もジュニアメンターも参加しやすくなります。
スクラッチスタジオを用意する
作品が完成したらスクラッチスタジオに上げてもらいました。ジュニアメンターにはスクラッチスタジオを巡回してもらい、コメントを入れるようにしてもらいました。コメントで褒め合いがアドバイスが出てきてとてもよかったです。
スクラッチコメントで褒め合いやアドバイスが出てきました。これは嬉しい変化!! pic.twitter.com/Iq6kUVfDkm
— CoderDojo瑞穂 / Mizuho (@DojoMizuho) 2020年8月2日
レクリエーションでビデオ会議アプリケーションの使用に慣れる
ビデオ会議アプリケーションにはZoomを使用しました。ペンの機能、チャット、部屋の移動など、オンラインでやり取りする場合フル活用できる必要があります。お絵描きしりとりや、Zoom鬼ごっこなど、楽しくZoomの機能を学べるレクリエーションを作りましょう。
オンラインブートキャンプ2日目。作品は合計7つ、3人の子からスタジオにあげてもらいまいた。
— CoderDojo瑞穂 / Mizuho (@DojoMizuho) 2020年8月2日
レクリエーション全然盛り上がらなくて焦るー笑 pic.twitter.com/5eWJTbnxr7
参加者と保護者へ一度に連絡する手段を用意する
手探りでイベントを行っていたので、日ごとにイベントの細かい内容を修正しました。また5日間の中で新しい参加者が増えていきます。このときに参加者と保護者へ一度に連絡する手段を用意しないと、個別に連絡する羽目になります。イベント前日にメンターがMattermostでクローズなチャットを用意してくれましたが、あまり流行りませんでした。
閉会式に発表会を行う
5日間のうちに関係性ができ上っていたので、閉会式での発表会は盛り上がりました。ジュニアメンター側からすると自分がアドバイスした作品が仕上がっていたので、親近感がわいたはずです。
その他
ジュニアメンター側に仲間意識が生まれることを促進できそう
同じ目的で協力して何かを成し遂げることで仲間意識が強くなることもあるのかな、と感じています。参加者間で交流の少ないDojoでやってみてはいかがでしょうか。
瑞穂のジュニアメンターのホスピタリティー半端ない
初心者の子の作品を見て、「おー!」とか「すごい!」の驚きの声や、一緒に楽しんだりと、とにかく発表の場を盛り上げてくれた外国人のようなホスピタリティーにとても感動しました。オンラインでの作品の発表は発表者を孤独にしがちですが、この5日間で元々備わっていたものに加えて、さらにパワーアップしてくれたようです。最後3日間は子供達だけで運営もできましたし、その日の終わりにハイライトの報告もしてくれました。今回、彼らが天使に見えました。
最近瑞穂の子たちが天使に見えるんです
— Shinya Sahara / 佐原慎也 (@yeah_boboi) 2020年8月4日